中京重機のオフィシャルブログです。
2025 08.22
カテゴリ: 建機、 中古建機、 建設機械、 中古重機、 修理、 オリジナルパーツ、 ホッパー
こんにちは!
ことしの夏もまだまだ危険な暑さが続きそうですね。天気予報ではいつも最高気温予測の上位に名古屋市がエントリーされています。沖縄県から来社されたお客さまからも「こっちの方が暑い!」と言われる始末。そんな過酷な環境下で作業に携わる現場のスタッフには頭が下がる思いです。さて、今回はMC-2000についてホッパータブの修復をレポートしてみます。
破砕機である以上材料を投入しなければ仕事は始まりません。それらは手(て)投入のミニチッパーでもない限り油圧ショベルやホイルローダーなどの専用機で行うのが常です。MC-2000の場合でも投入口の高さは2,700mmを超えますので、0.45m3クラス以上の油圧ショベルをベースにグラップルなどを装着した機械を導入したいところです。しかしすべての現場で十分な装備が得られるわけではありませんし、作業者も常にベストのコンディションでオペレーションができるわけではありません。よって数年使用するとどうしても作業装置との接触によるキズやへこみが発生してきます…そしてそれらが集中して多いのがホッパーまわり=投入口周辺なのです。しかし生産性が著しく落ちるわけで無し、またすぐぶつけることを考えるとなおさず放置→そのまま弊社が買い取りとなるパターンになるのです。
しかし、弊社が前所有者さんと同じノリで「いちぢるしく生産性が落ちるわけで無し…」と次のお客様にも現状販売(というごまかし)をしていいものでしょうか?いや断じてなりません。この悪いループを弊社で断ち切らなければ“魅力的な商品造り”などできません(だいたいカッコよくない!)。さて、ではどうやってなおしたらよいでしょうか?やはり得意の板金修正なのか部分的な再生なのか迷うところですが、、、今回の修復対象となるのはMC-2000のホッパータブ、しかも歪みが出ているのは広がりのあるフレア部分です(あと縁取りの部分も一部脱落してしまっている)。幸いタブ本体の真円度に大きな狂いはないようなのでフレア部分を切断してしまって新しく一般鋼材で作って再生した方がキレイなラインが復元できると考えました。円錐部分は3分割!純正は4分割で設計されていたようですが、なるべくつなぎ目を少なくして溶接面を減らしてみました。
さてと、計画を立てるのはいいけれど実際に作業をするのは現場の技術者です(ここの部分が大事です)。作業者とのゴールイメージの共有無くして良い製品の完成は望めません。 実際の作業は写真のようにタブを本体から下ろしてゆがんだフレア部分を溶断して進めます。
十分な強度を確保しながら最低限度の範囲で接合していきます。純正そのまま元通りとまではいきませんが美しい仕上がりを目指します。いかにも修理した痕跡が残るようなフィニッシュでは商品の完成度としても納得がいきいませんので粘り強く根気よく溶接していきます。最後は部分的な塗装を施して終了!新しく手にされるお客様には破砕能力や生産性の事はさることながら気持ちよく使っていただけること請け合いです!こういう地味な仕事は脚光を浴びにくいですけれど今後も続けていきたいですね!「同じような修理をしたい!」というお客様もぜひお問い合わせしてくださいね。
・MC-2000のような破砕機は投入機との接触でボコボコになりがち。
・少々のへこみでは生産性に影響がないのも事実だが、正直カッコ悪い。
・ホッパーを部分的に製作品に交換して仕上げると見た目もキレイに再生が可能。
A.S.
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