中京重機のオフィシャルブログです。
2022 03.11
カテゴリ: 重機、 中古建機、 中古重機、 修理、 スクリーン、 環境リサイクル機械、 ロシア
こんにちは。
近頃はとみに暖かくなってきましたが、夜はまだまだ冷える日が続きます。
昼夜の寒暖差により体調を崩さない様に皆さまにおかれてはくれぐれもご自愛ください。
足元ではウクライナ情勢が燃料等の資源価格の高騰に拍車をかけています。
思えば2021年の始まりにアメリカの議事堂襲撃事件が起こり、その後もミャンマーのクーデターや国安法に基づく香港の統制強化、
アメリカのアフガン撤退からのタリバン復権など驚くようなニュースが立て続けに起こりました。
戦後から営々と構築されてきた国際秩序が大きく変わっていっている事を実感せざるを得ません。
ウクライナにおけるロシアの行き過ぎた行動を受け、欧米諸国は様々な制裁を科しました。
SWIFTからの除外をはじめとした制裁はロシアとの貿易取引をしている事業者にも少なからず影響があるものと思います。
しかしながら我々の知るロシア人業者は(ハバロフスク市のような極東地域に拠点を持つこともあると思いますが)普段とさして変わらない様にも見えます。
インターネットオークションを覗けばロシアからと思われる入札が入っています。
モスクワのやっている事は俺達には関係ないという人もいました。
ソ連崩壊の混乱を経験してきている彼らはこのような非日常に耐性が高いのだと思います。
ロシアバイヤーの購買傾向は都市系と資源系の2つに大別できると思います。
どこの国でも都市工事はありますから前者のニーズがあるのは当たり前なのですが、資源系の需要ボリュームが大きいのは特殊だと言えます。
我々は後者の資源系に属する移動式ふるい機やジョークラッシャーをこれまで輸出してきました。
サハリンには石油や天然ガスが相当量埋蔵されていますが、開発のためのインフラはまだまだ未整備です。
移動式を購入して道を開きながら破砕やふるい作業をするのだ、といった話をサハリンの開発業者から聞いたことがあります。
小型の機械が売れる事は少なく、コマツで言えばBR380やBM595以下の機種はニーズがないと思われます。
ルーブルは今年1月時点で1円=1.5くらいで推移していましたが、今は0.7~0.8と半減しています。
もちろん今回の下落はウクライナ問題によるものであり異常な事態ですが、平時でも資源に頼る経済は為替の変動が大きくなりがちです。
さらに対ロシア貿易には政治リスクが常に存在します。
商談を決めたはいいが、「売掛金が回収できていないので待って欲しい」「円が高くなってしまったからちょっと待って」は普通です(東南アジアでもそういう面はありますが)。
全てのバイヤーがそうとは言いませんが、販売から回収までに時間がかかる傾向のあるマーケットだと言えるのでしょう。
ロシア向け輸出は2008年頃がピークだったように思います。当時のロシアは約7%の成長率を維持していました。
当時の私はBRICsの一員としてのロシアを成長市場と認識し、有望なバイヤーと繋がりたいと四苦八苦していたものです。
しかしながら現在、ロシアバイヤーが大きな買い物をするのを見かける事はほとんどなくなりました。
鼻息の荒かったロシアバイヤーの中で今も連絡が取れる人は数える程度になりました。
2008年当時と比べて彼らの購買量が減り、且つ低年式・低価格のものにシフトしていった事は2010年代以降のロシア経済の低迷と軌を一にしています。
極東ロシアの中古建機市場は、常に中央の政治リスクに振り回されながらも逞しくサバイブしてきた歴史なのだと振り返ってみて思います。
極東ロシア人建機バイヤーは、混乱に強い。
ロシアでは資源系の現場での建機ニーズが高い。
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S.H.
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