中京重機のオフィシャルブログです。
2021 06.25
こんにちは。中京重機の所在地、愛知県は非常事態宣言が解除されました。私はバレーボールを社会人になっても続けていますが、どうしても練習や試合の際に、コロナの影響を受けてしまいますね。
ネットやポールのアルコール消毒に時間を費やしたり、使用できる体育館の数が限られたり、、、。いつかまたしっかり練習できる日を楽しみにしてできるところで練習を続けていきます。
「BT120T-1」、剪定枝から間伐材の根株まで確実に破砕するコンパクトなタブ式木材破砕機として人気です。今回もしっかり整備を行った上でお客様にお引渡しをしました。BR120-1は安全性に重きを置いて設計されており、タブの回転時に負荷が掛かった際、反転・停止を自動で行います。ところがしばらくたったある日お客様からホッパーが反転しなくなってしまったという連絡が入りました。今回のこのBR120T-1は中京重機で油漏れ交換やビット交換を行いましたしアワメーターもそれほど高くない破砕機でした。ただし、中古重機を扱っている以上いろいろな状況に対応できることが必要になります。
お客様によるとホッパーに動力を伝えるチェーンが緩んでいるのではないかとお考えでした、またリムが当たっている箇所のゴムに異常があるのではないかともお考えでした。この時点で修理箇所の候補の見当はついていましたので、諸々の修理部材等を用意して現地に向かいます。
さて、修理の現場に到着した際、まず我々が行うことは重機の現状を見ることです。(「視る」や「診る」といった言葉の方が実際の作業をよく表せているかと思います。)実際の破砕機を見てみると、ホッパー周囲にまかれているゴム(これが滑り止めになってチェーンと連接したリムを支えています。)が破れたようにえぐれていて、張りが足らなくなって滑っていました。また当日は雨が降っていてそれも滑りの一因という風に見受けられました。目の前でホッパーは断続的に反転と停止を繰り返しています。
その後不具合箇所の確認に入ります。今回はチェーンの状態を確認した後、ゴムを確認すると大きく破れていました。今回はお客様からの一報で故障箇所の割り出しはスムーズでした。我々は木材破砕機などの環境機械を扱うプロでありたいと考えていますが、やはりお客様がおっしゃることはしっかり聞くということは重要なのだなとあらかじめ再確認いたしました。
原因がわかってからは、すぐに修理の段取りを始めます。修理用の部材を確保して再度現場に向かいます。実際の作業自体は整備士と二人掛かりで行いました。まず作業部材をトラックから下します、交換対象の破れたゴムをホッパーに固定させているボルトを緩めて人力でゴムを引っ張ってホッパーから外して一時間、新しいゴムを取り付けてボルトを締めるのに一時間といったところです。
ゴムをホッパーに固定させるボルトナットの締め緩めには。一人は外側でボルトを締め、一人がホッパーの-中に入ってナットを抑えて動かないようにするという2人懸かりでの作業になりました。締め緩めの箇所が多数あったのでこの工程は少し時間を要しました。
重機の整備は、特にボルトを外したりする際に、スペースの関係上、小柄な作業者の方が有利なことがあります。今回もボルトを外すとき大柄な作業員が行おうとすると腕が入らないということもありました。一般的に重機の整備は、整備工場の他にこういった戸外の稼働現場で行われることが多く、今回も雨天の中の修理でした。工場と異なり足場は濡れて勾配もついています。作業の為にホッパーの中に入りますが、支えるものがないので作業の難易度は少し上がってしまいます。そういった悪条件も経験でカバーする中京の整備士は頼もしいですね。
今回もそうでしたが、修理作業の殆どはお客様から動作不良があるという電話をもらってからスタートします。現場にすぐ向かうのではなく故障の状況について、しっかりとヒアリングします。破砕機でしたら、破砕物をどれくらい入れていたか、動作の様子、異音の有無等をお客様に話していただくのです。ヒアリングした内容とこれまでの扱った同型機の経験から不具合箇所の割り出しと修理方針を固めてから現場に向かうことになります。
今回は、自動反転をスムーズにできないという問合せでしたので、チェーンかゴムか、ローラーかいずれかの不具合を疑って現場に向かいました。実際には過負荷なのか、スプロケットの不良か等現場でそれぞれ診断を行うのですが、ゴムを見るとかなりえぐれているのでゴムが原因で滑ってしまっており交換しないと反転できないだろうという結論に至りました。
コマツのBRシリーズはBR120-T以外にもBR200などを含めるとこの三年間で私一人でも10台程度見ています。ある程度損耗の早い箇所、言い換えれば交換が早期に必要な箇所等はそれぞれの稼働現場での使用状況と照らし合わせて特定ができます。それで今回はその経験を活かせたのではないかと思っています。
修理実施日は整備士と同行したのですが、現場に入った時点で判断は早かったですね、すぐに修理作業に入りことが出来ました。営業部でも検品がメイン業務になっている人も診断から修理作業への流れというのはスピーディに入るのですが、てきぱきと行う整備士の姿にはさすがに頼もしかったです。こういったあたりが環境機械に強い中京重機の持ち味かと思います。
修理だけして終わりというのではなく実際に破砕物を入れて稼働して正常運転まで確認をしました。現場で正常稼働を確認したときにはお客様の期待も感じていましたので、少しホッとしました。
今後も、売るだけではなくアフターフォローも視野に入れて環境機械を扱っていきたいですね。
・BR120T-1のゴムが破損により、自動反転機能が不調をきたしました。ゴム交換により対応できました。
・故障箇所の割り出しの為に、お客様からのヒアリングは不可欠。
Y.O.
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