中京重機のオフィシャルブログです。
2020 01.10
カテゴリ: 重機、 建機、 建設機械、 インナーパーツ、 バルブ、 日常点検、 中古
明けましておめでとうございます。本年も一層の努力を重ね、さらなる飛躍の年にするために励んでまいります。どうぞ宜しくお願い申し上げます。
皆さんお正月休みは如何でしたか。私は休み呆けが抜けず大変です!!!
さて、油圧ショベル、ブルドーザー、ホイルローダー等には様々なバルブが付いています。あれもバルブ、これもバルブ・・・色々なバルブがいっぱい。と言うわけで今回は、バルブのお話です。
簡単に言いますとバルブとは、油の流れを制御するモノ、油にいうことをきかせる機能を持ったモノです。
水道の蛇口もバルブの一部です。あっちに流したりこっちに流したり、油が流れないように止めたり、流れる量を決めたり。バルブは重要な役割を担っています。
油圧シリンダー、油圧モーターなどは油に言うことをきかされているほうですね。
バルブは方向制御弁、圧力制御弁、流量制御弁、逆止弁の4つに分かれており、それぞれの役割を説明していきます。
1.方向制御弁
コントロールバルブと言われているモノで、油圧ポンプから出た油を各アクチュエーター(シリンダーや油圧モーターのように油圧の力を往復や回転等の仕事をする力に変える箇所)に送ります。油圧ショベルのアーム・ブームに使用されているシリンダーやクローラーの駆動を生み出す油圧モーターなど建設機械には様々な箇所にアクチュエーターがありますので、それぞれ送る方向を切り替えるわけです。また、アクチュエーターで使用した油をタンクに戻すこともします。
2.圧力制御弁
リリーフバルブ(安全弁)が一般的です。油圧ポンプは基本、油を思いっ切り送り続けてます。ポンプから吐出された油を止めてしまうと、圧力が上昇しすぎてポンプが破損してしまいます。しかし、止めないと圧力が上がりません。シリンダーが伸びきった時に圧力が上がり、ポンプは常に油を送り続けるのでシリンダーが伸びきった時には油の行き場所が無くなり、圧力が上昇してしまいます。その為にポンプ、シリンダーが破損してしまいます。リリーフバルブは油圧が設定圧力まで上がった時にリリーフして(弁が開いて)少しずつ油を流して圧力が上がりすぎないように制御してポンプやシリンダを壊れないように守っているのです。
モーターが回らないほど力を出したとしてもそれ以上圧力が上がらずに回路が保護されています。
3.流量制御弁
フローコントロールバルブと言います。スロットルバルブもあります。アナログのモノ、デジタルのモノ、タイプ別で色々あります。
アナログの流量制御弁はブロックに大きなつまみが付いていてそれを廻すことで作動油の流量を制御しています。デジタルの流量制御弁は、スピードを制御するために操作盤などについているスイッチなどを廻して電流値を変化させてモーターに送り、油の流量を制御してます。
流量をコントロールすることでアクチュエーターのスピードをコントロールしているのです。
水道の蛇口と一緒ですね。いっぱい流したり、少し流したり。
4.逆止弁
チェックバルブと言われるものです。(チャッキと呼ぶ人もいます。)油圧回路の中に入って、油の流れを逆流させないようにする為のバルブです。構造的にはラムネの瓶みたいな感じです。
瓶の口にビー玉があたって中のラムネが出てこなくなりますが、あんな感じのイメージです。
最近の油圧ショベル、ブルドーザー、ホイルローダー等の建設機械・重機には制御機能が付いている為、何か不具合が起こるとモニターにワーニングで表示されるようになり、すぐさま異常がわかるようになってきました。しかし、基本的なことは昔も、今も変わらないので日々の点検が必ず必要になります。特に油種類関係は毎日確認を忘れずにして下さいね。
点検で特に大事なのは、異常を発見することです。油洩れ、クラックなどを早期に見つけることで、油圧ショベル、ブルドーザー、ホイルローダー等の建機・重機のトラブルを未然に防ぐことができます。日常点検は安全に日々重機を稼働させるうえでとても重要なのです。
皆さんも、いつもとは違う角度から建機・重機を見てみて下さい。新しい不具合箇所が見つかる可能性が高いですよ。
・バルブとは、油の流れを制御するモノ、油にいうことをきかせる機能を持ったモノ。重要な役割を担っています。
・建設機械・重機のバルブは方向制御弁、圧力制御弁、流量制御弁、逆止弁の4つの役割に分かれており、それぞれが大事な働きをしています。
・建機・重機の日常点検を行うことにより、故障・異常の早期発見につながる為、とても重要です。
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