カテゴリ: 重機、 中古建機、 中古建設機械、 環境機械、 建設機械、 買取り、 重機整備、 破砕機、 リサイクル機械、 経理、 売却、 環境リサイクル機械
中京重機のオフィシャルブログです。
2020 03.13
カテゴリ: 重機、 中古建機、 中古建設機械、 環境機械、 建設機械、 買取り、 重機整備、 破砕機、 リサイクル機械、 経理、 売却、 環境リサイクル機械
今日は。
..春ですね。宮沢賢治さんが「春と修羅」という作品を残しています。他にも「注文の多い料理店」や「オツベルと象」等色々ありますが、私の中では「アメニモマケズ」が一番心に残っています。
決して怒らずに色々なことを処理出来て、自分は静かにしている。本当に「サウイフモノニワタシハナリタイ」気がしますね。実はそんな環境リサイクル機械があるんです。静かで、破砕物をあまり飛散させずに、ありとあらゆるものをしっかり破砕する。
賢明な皆様にはもうお判りでしょう。・・そうです、私もよく買取査定で付き合いがある自走式2軸破砕機です。
二軸破砕機は、全般に2本のシャフトにそれぞれかみ合うよう刃が向かい合って取り付けられており、それらが異なる方向に回転して、破砕物を挟み込み剪断力で引き裂いて破砕する機械のことを言います。2軸破砕機は大きく2種類あり、刃のクリアランスがラフで硬質プラスチックや金属・木材などを粗く一次破砕する「粗破砕仕様」と刃のクリアランスがシビアでビニールなどの軟質混合廃棄物をハサミのように細かく裁断する「シュレッダー仕様」に分かれています。どちらも粒度をそろえないで大量処理する1次破砕に向いた破砕機です。破砕後の大きさは取り付けられた刃・フックの隔等に左右されます。低速で破砕するので低騒音かつ低振動、破砕物の飛散が少ないのも特徴です。また破砕歯とベルトコンベアの間にスクリーンはありません。そのため破砕物が2軸で回転する刃を通過することは1回だけで、砕かれた破砕物が上から下へ落下した先にベルトコンベアがあり、そこから排出されていきます。破砕するサイズを揃えたい場合はスクリーン付きの2次破砕機と組み合わせてフローを設計するのが一般的です。
木材破砕の前処理、一次破砕で用いられる粗破砕仕様
横入れ式木材破砕機やタブ式木材破砕機などのチップを生産する木材破砕機は、高速回転するドラムピットで砕くので、異物が混入すると破砕室やドラムに与える衝撃は大きくトラブルを起こしがちです。そのため前処理として異物除去をすることや、破砕時に異音がしたら、一旦破砕機を留めて破砕室・ビットの確認をして必要な場合、異物を取り払わなくてはいけません。そんなトラブルを未然に防ぐためにも、低速で回転する2軸破砕機を使って前処理(一次破砕・粗破砕)を行うと、ぐっと効率が上がります。低速で回転しているので、異物が混入した時の歯などに与える衝撃が小さく、破損などのトラブルを回避できます。磁選機が付いているとなおの事良いでしょう。また低速でしっかりと破砕するので、抜根や根株のような木材破砕機でそのまま破砕しようとすると破砕効率が落ちてしまう破砕物を2軸破砕機で破砕してから木質破砕機でチップを生産すると仕事のスピードが向上します。当然2次破砕で使用する機械の消耗を抑えられ、結果的にロングライフ化が可能となります。
粗破砕仕様の刃はシュレッダー仕様の歯に比べて歯と歯の間隔が大きくその隙間から破砕した破砕物が落ちていきます。シュレッダー仕様によく採用されているモノカッター形状に比べて溶接取付けによる部品構成が多くフックやウィングなどが付いており、破砕物を砕きながら引きちぎる感じで破砕します。
粗破砕仕様破砕歯・・フックや破砕歯が付いている
ハサミのように様々なものを挟み切るシュレッダー仕様
事務所などにある、書類を裁断するために使うシュレッダーと同じように、破砕物を細かく切り刻むシュレッダー仕様は廃タイヤ、廃プラスチック、建築廃材、家庭からの粗大ごみを破砕します。低回転で刃が動く為、破砕機本体にダメージが少なく様々な物を破砕できます。破砕する対象は幅広く、上記以外にも紙、カーペット、布地などは序の口で電子製品、HD書類などあらゆるものを破砕します。そのため産廃処理現場のみならず地震・水害などの災害復旧現場においても稼働しています。
シュレッダー仕様は刃がモノカッター(ぶ厚い丸ノコ歯が何枚かシャフトに通されて一つの破砕軸を構成している)になっていて剪断しますが、カッターとカッターの間が小さいほど薄い物でも破砕ができます。
シュレッダー仕様の刃・・モノカッターです。
定置式にくらべて自走式の2軸破砕機は、商品数がすくないのが国内市場の現状です。コマツのBR300S-2や日立のZR900TSが代表的な機種でしょうか。BS300S-2は27tで182PS。基本形はシュレッダー仕様で粗破砕仕様はオプションとなっており"レアロ"という名前がついています。そしてZR900TSは19tで140PSです。中型と小型の需要をそれぞれカバーしています。
BR300S-2 ZR950TS
海外製品ですとフォーラス製の「HBシリーズ」(国内代理店:リョーキ)とハンメルの「ビッグバスシリーズ」(国内代理店:オカダアイヨン)が新車で手に入る2軸の破砕機なのかもしれません。どちらもドイツ製で大型から小型までのラインナップがあり、大型の物は25t400PSクラス、小型は10tで150PSクラスです。フォーラスですと大型がHB390 小型がHB180。ハンメルなら大型がSRS750C-S 小型がSRS150C-Sです。フォーラスもハンメルもシャフトにスムーズに破砕物を送り込めるようリフトアップ式のホッパーを採用しています。
HB180 SRS650C
リフトアップ式のホッパー
・自走式2軸破砕機は低速で回転する2つの刃で破砕するので大量かつ確実に多彩な物を破砕できる。
・自走式2軸破砕機には粗破砕仕様とシュレッダー仕様の2種類がある。
・国内では自走式2軸破砕機は希少な存在で、海外メーカーのフォーラスのHBシリーズやハンメルのSRSシリーズ等が多く用いられている。
A.S.
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