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2019 01.16

移動式土質改良機のあれやこれや。

投稿者: S.H.

カテゴリ: 重機建機環境機械建設機械中古重機土質改良機

あけましておめでとうございます。

皆さんはどのような年末年始を過ごされましたでしょうか。
私といえば、何の変哲もなく帰省しておりました。
とはいえ盆と正月しか会わない身内が一堂に会して時を過ごすのはよいものです。
心身ともリフレッシュできました。

前回にブログを書いたのは昨夏でしたが、日立建機製の自走式土質改良機について触れました。
続編という事で、今回はコマツのRETERRA(リテラ)シリーズ編です!
今回はコマツBZ210-1と日立SR-G2000を題材に、主要なコンポーネントごとに比較しながら解説してみたいと思います。

appearance.jpg

土砂フィーダ。

BZ210-1_soilfeederSR-G2000_soilfeeder                               

 

 

 

 

 

コマツはクローラー式(鋳鉄製のプレートをリンクに締結)を採用しており、油圧ショベルの履帯とほぼ同じ構造になっています。

対して日立はベルトコンベヤ式(ゴム製のベルトで土砂を運搬)になっています。

コマツのそれは搬送力が高くリンク式のため蛇行する事がありませんが、日立はベルトコンベヤの為、適宜調整してあげないと左右どちらかに寄っていってしまいます。

しかしながら密封性は水平フィーダーとゴムシールにより日立の方が高く原料もれが少なくなります。
原料の性質によって一長一短あり、という所ですね。

混合室。

BZ210-1_mixingchamberSR-G2000_mixingchamber

 

 

 

 

 

 

日立は二軸のパドルミキサーで低速攪拌しますが、コマツは三軸のロータリーハンマーが高速回転して叩き割るように攪拌します。3本のシャフトにそれぞれ分銅状のハンマーが装着されており、その手前にソイルカッターが配置され事前に刻むように設計されています。


後期型からは排出コンベヤのテール部にアフターカッターが取り付けられ、混合質を高める措置がとられました。
分銅形状により衝撃により耐えうるので、礫混じりの土を処理するのはリテラに軍配が上がる所です。
対して日立は低速で回り、攪拌しながら排出コンベヤへ搬送する為、攪拌時間が長く、混合の仕上がりはベターです。


製品の混ざり具合を重視するならば日立でしょうか。
しかし、礫が混合室に混入した場合には日立は弱いです。

固化剤フィーダ。

BZ210-1_feederSR-G2000_feeder

 

 

 

 

 

 

コマツは鉄製のホッパーが混合室の上方に取り付けられており、搬送時はこれを取り外さなければなりません。
輸送時にはホッパー運搬用のトラックを手配する必要があり、余分にコストがかかります。

対して日立はホッパーが合成繊維で出来ており折り畳める様になっています。搬送性では日立の方が優れていると言えるでしょう。
ただし長期休車後には繊維が劣化し破れてしまう事がありますので、どちらが良いかは意見が分かれるところでしょう。

供給方式も異なっており、日立はスクリューフィーダであるのに対し、コマツはテーブルフィーダを採用しています。
ただし実際のところ供給能力には大きな差はありません。

その他。

最後に補足しますと、日立は均しローラーの高さとコンベヤスケールで土砂供給量を計測できます。
より最適な固化剤添加が出来るという事になりますが、その分複雑なハーネス構造になっています。

結論すると、粗っぽい仕事はコマツ、精度を求めるなら日立、という事になるでしょうか。
釈迦に説法になってしまいそうで恐縮ですが、参考にして頂ければ嬉しく思います。

ありがとうございました。

 

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まとめ

機種ごとに一長一短がある。

改良する材料によって機種選定するのが大事。

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