中京重機のオフィシャルブログです。
2017 09.30
こんにちは。
ヨーロッパに「Diggerland」という重機のテーマパークがあるのをご存知ですか?
ホームページには動画も掲載されていて、その様子がとても楽しそうなんです。
重機の操縦体験だけでなくて、重機を使ったアトラクションやバケットを改造した回転ブランコのようなものまであるんです。
子どもだけじゃなくて大人も思いっきり楽しめそうです。
日本にもこんなスケールの重機のテーマパークができたら絶対に行くんですけどね。
さて今回は、買取査定における現車確認での目の付けどころを重機別にお伝えします。
油圧ショベルは特殊仕様も含めてあらゆる現場で活躍している重機です。
そのため、中古機市場でもそれだけ多く流通しています。
油圧ショベルにも様々なタイプがありますが、規格や仕様に関わらず買取査定における現車確認の際に必ずチェックする3つのポイントがあります。
■油圧ショベルのチェックポイント
Check1:足回り(クローラー)
グローサーやピンブッシュの摩耗具合を確認します。また、クローラーリンクが伸びていないか、コマ詰めしてグローサーの数を減らしていないか?などを確認します。
Check2:エンジン
エンジンをかけて排気音や排出ガスの色、またはブローバイガスが出ているか?など、状態がおかしくないかをチェックします。また、エンジンブロックの接合部などから油漏れをしていないかの確認も行います。ラジエターのキャップを外し油膜が浮いていないかも確認し、不凍液の焼けるような匂いもチェックします。
Check3:操作感
試乗して作業装置の不具合や動作を確認します。
特に旋回輪にガタつきがないか(できれば二人がかりで見たいところです。)念入りに確認します。
以上が買取査定に最低限チェックするポイントです。
次に油圧ショベルでプラスの査定になるポイントも押さえておきましょう。
〇油圧ショベルのプラス査定ポイント
+稼働時間が5,000時間以下
油圧ショベルの買取査定額を左右する目安は5,000時間です。とくに国内再販前提では5,000時間を超えると一般的に稼働が激しいと思われ、買取価格は低くなる傾向があります。
+クレーン仕様
クレーン仕様の油圧ショベルは掘削作業の他にクレーン荷役作業も行うことができるため、油圧ショベルの仕様の中で近年もっとも人気のある仕様です。
+オプション配管
特殊なアタッチメントが取り付けられるため高い需要があります。ブレーカー配管、共用配管、5本配管、ドレン配管など動作と本数を確認しましょう。
次は木材破砕機についてです。
木材破砕機には、タブ式と横入れ式や他にもメーカーによる特徴の違いがありますが、それらに関わらず、木材破砕機全般に対して行っている現車確認でのチェックポイントを紹介します。
■木材破砕機のチェックポイント
Check1:破砕ローター
破砕ローターは、もっとも負荷がかかる部分です。そのため、実際に動作させて確認するのが一番です。
目視や動作音により、ローター自体の摩耗の状態やベアリングのガタつき、伝達装置(カップリング)のガタつきをバールなどでこじってしっかりとチェックします。
Check2:コンベアー
インナーローラーの固着は故障につながりやすいため、特に見落とさないようにしっかりと確認しています。
Check3:電気配線関係
オートリバースの動作確認などを実際に破砕して負荷をかけて行い、電気配線が正常に作動しているかを確認します。
〇木材破砕機のプラス査定ポイント
+マグネットセパレーター(磁選機)や付属の替刃があると、プラス査定につながりやすいです。
次はジョークラッシャー(石材破砕機)についてです。
■ジョークラッシャーのチェックポイント
Check1:投入ホッパー、破砕機および周辺
日々の作業で大きな衝撃が加わる部分なので、損傷や摩耗の程度または補強や補修跡を確認します。
Check3:スイングジョー
スイングジョーの裏側を確認して摩耗やガタつきを目視したあとに、実際に運転させ空回しでいいので異音がでていないか音をチェックします。
Check4:排出コンベアー
排出コンベアーについても摩耗具合の確認を行います。とくに破れや亀裂は入念に!付帯品のインナーローラーやスクレーパーの破損状況も確認します。また、コンベア駆動モーターの油漏れにも注意しましょう。
〇ジョークラッシャーのプラス査定ポイント
+隙間自動調整機能を搭載しているものは、プラス査定につながりやすいです。そうでないものも手動調整用の用具がそろっているかを確認してください。
+サービス(メンテナンス)履歴があるとプラス査定が見込めます。
ジョークラッシャーは、投入物を打ち付けて破砕する機械のため、各構成パーツに大きな負荷がかかりがちです。
そのため、過去の使用用途やメンテナンス状況が詳しくわかることが、査定の重要なポイントとなります。
【4】浚渫(しゅんせつ)工事の必須重機「土質改良機」の目の付けどころ
最後に紹介するのは土質改良機です。
■土質改良機のチェックポイント
Check1:混合室
常に土と固化材を混ぜている混合室は投入材の摩擦により摩耗しやすいため、構成部品の摩耗状態を確認します。すぐに交換可能な部位はいいですが、交換に大掛かりな作業が必要なものまで摩耗している際は減額対象となることが考えられます。
Check2:投入ホッパー
ジョークラッシャー同様に投入する部分は衝撃や負荷がかかりやすいため、損傷がないかをチェックします。
Check3:固化材の固着
固化材フィーダーをチェックして、固化剤が固着していないかを確認します。また、固化材が本体に固着して白くなっていないか、本体の塗装状態もチェックします。
Check4:改造
『「重機・建機の買取金額」プラス査定とマイナス査定の分岐点。』過去ブログ
でも紹介しましたが、土質改良機は使用環境に応じた改造をされていることが多い重機です。
そのため、どの部分にどのような改造を施したかをチェックします。
〇土質改良機のプラス査定ポイント
+記録プリンターや清掃用コンプレッサーがあると、プラス査定につながりやすいです。
【5】査定での目の付けどころ=メンテナンスの重要ポイント。
ここまでで紹介した4種類の重機の中で、エンジンについて挙げたのは油圧ショベルのみですが、基本的にどの重機においてもエンジンのチェックは同様に行います。
接合部分から冷却水の中に油が漏れているとオーバーヒートの原因になるため、エンジンの接合部分に油漏れはないか?冷却水の中に油浮きはないかなどをチェックしています。
さて、それぞれの重機について、買取査定における現車確認のチェックポイントを説明しました。
こうした査定における目の付けどころは、実は日常のメンテナンスでチェックすべきポイントと同じなのです。
ぜひ、私たちの目の付けどころを参考にして、メンテナンスにも活用していただければと思います。
重機の売却をお考えの方は、お気軽に中京重機にお問い合わせください。
油圧ショベルはクローラー、エンジン、操作感が査定チェックのポイント。
木材破砕機は、破砕ローター、コンベアー、電気配線が査定チェックのポイント。
ジョークラッシャーは、投入ホッパー、破砕機、スイングジョー、排出コンベアーが査定チェックのポイント。
土質改良機は、混合室、投入ホッパー、固化材の固着、改造内容が査定チェックのポイント。
買取査定時にチェックするポイントは、同時に日々のメンテナンスで注意したいポイントである。
A.S.
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