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2023 11.17

中古環境リサイクル機械「BZ210-1」バラしてみた。バラす事自体に意義があるんです! 編

投稿者: A.S.

カテゴリ: 建機中古建機建設機械中古重機修理保証販売中古車保証重機の整備リサイクル機械オリジナルパーツ環境リサイクル機械


こんにちは!

めっきり寒くなりましたね。先日、温かい料理が食べたいと思って牛肉の赤ワイン煮を作ってみました。素人考えで煮込めば煮込むほど美味しくなるんじゃないか?との仮説のもとひたすら煮込んでみましたが、4日目を超えると肉によってはバラバラになってしまう現象が発覚しました。何事も限度ってものが大事ですね。

さて、今回は久しぶりに「環境リサイクル機械バラしてみた」シリーズの復活です。重機・建機のメンテナンスってホントにバラすという作業と切っても切れないんだな!と痛感することがありました。写真たっぷりでレポートしていきますから楽しみにしてください。

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リテラはつらいよ!どろんこが宿命の土質改良機「BZ210-1」

さて、始まりました「環境リサイクル機械バラしてみた」シリーズ。今回のお題目はコマツの「BZ210-1」です。土質改良機は土木開発の時に地面を掘り起こすなどして発生した土質廃材を石灰系などの固化材とかき混ぜて良質の改良土に作り替えたりする機械の事。ドカドカ泥を飲み込んでいって、切って、叩いて、かき混ぜる、どろんこが宿命のマシンなんですね。鉄などの素材に対し土砂摩耗は本当に大敵でメーカーとしてはやってほしくない行為を自ら構造に入れ込んでしまっているってのはジレンマの塊な製品なんだと思います。しかしそれが必要なら開発して販売して製造責任を負っていく・・なかなかメーカーもつらいよなのが本音なのでしょうね。

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そんなつらい立場に立たされるBZ210-1ですが、弊社としてもたくさん取扱い実績があります。一生懸命買取りと販売をやってきて多くの教訓を得てきましたが、この機械は本当に摩耗損傷状況によって機械品質が変わってしまう商品なんですね。そこに来て改良実績をしかるべき機関に報告することが前提なので、固化材の添加に繊細さが求められますから制御に対して各装置が正確に作動していなければなりません。これらの性格から過酷な条件下できめ細かな動きが出来るよう日頃からこまめなメンテナンスが必要になるんですね。

 

土質改良機のメンテナンスは1にも2にも分解&清掃

重機・建機の整備は構造体の溶接や油圧装置のオーバーホールなど多岐にわたりますが、この土質改良機のメンテナンスの基本はひたすら分解と清掃です。過去にも動作不良や制御不調などいろいろな依頼で修理対応してきましたが分解清掃を避けて通ることはできません。ほんとに各部どろんこでしかも混合室内部などは作業装置によって圧力が加わっていますからスキマという隙間にまで細かな泥が入り込んでいます。でもこれを繰り返してきて分かったのは分解清掃を徹底的にすると機械の調子も良くなってしまうことがあるということ。だから症状診断を行う前提として徹底的な分解清掃は基本中の基本となるんですね。

さあ、では各部の分解を進めて行くことにしましょう!

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まずは土砂ホッパー。改良すべき土砂をドカドカ投入する際に一番初めに受け止める受け皿ですね。これが土砂の圧力に押されて波打ってきます。またその土砂をならすならしローラーのスムーズな動きを回復するためホッパーを降ろして分解清掃をしましょう。

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また、土砂フィーダーコンベアも損傷が激しくなる重要な箇所。コンベアフィーダーリンクも伸びて垂れ下がってきますので土砂嚙み込みトラブルのもととなります。ひどい機体はコンベアフレームが傾きホッパースカートとコンベアとの間にスキマが出来てしまって投入した土砂がダーダーにこぼれ落ちてしまうというものもあります。分解清掃以前の一目瞭然な不具合ですね。

 

骨組みに近い状態にまでする!そこまでする?でも基本的な作業なんです。

まだまだ始まったばかりです。次に行ってみましょう。

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こんどは固化材投入ホッパー。ここは石灰系やセメント系の添加材を投入し適切な量を少しずつ混合室に落とし込んでいくパート。ここに雨などの水分が混入してしまうとすぐに可動部が固着して回転しない状況になります。丁寧に分解し清掃すると動きを回復する機械がほとんどなんです。それとこの回転式フィーダーを回している3連モーターがほぼ例外なく油漏れする、、修理時に必需品です。弊社はOH品を常に在庫しすぐに交換できる体制をとっています。

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次は、そんな土砂と固化材が交わる出会いの場・・ここも大事な場所ですが残念なことにここの周辺の強度が比較的弱いのも事実。側壁の鉄板が3.2mmと薄いうえに水分を多く含んだ投入土が腐食を進めます。純正部品はご丁寧に点検口など作りこんでいますが脱着交換するときなど接合させるのが一苦労なんですね。

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やってきました混合室です。ありとあらゆる隙間に土砂が入り込む最大の難関です。カッターやハンマーの交換だけで済む機械はまだ幸せですが、それが取り付けられるシャフトのブラケットも根元から摩耗してなくなってしまっているつわものたまにいます。シャフトが取り付けられるベアリングハウジングも分解して清掃しないと規定の回転数がでなかったりしますし、そもそも混合室の壁が圧力に負けて押し出されて膨らんでるヤツもいました・・カベ作り直しました。

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さあ、他にも排出コンベアカバーの再生やアフターカッターの脱着など分解清掃そして再生商品化のネタは尽きないのですがレポートはこの辺で終了です。なぜならもう売れてしまったから・・この機械をよく知るユーザーさんは土質改良機はアワーメーターや年式のうわべの情報を鵜吞みにせずどれだけメンテナンスを隅々までしているかに焦点を合わせて吟味します。この機械に対する弊社の整備内容をご理解くださったから決めていただけたのだと感謝しています。ほんとに大変な作業の連続なのですが、こうして新たなお客様に決めていただけると疲れも吹っ飛んでしまいます。でも実際は、意外と、みんな楽しく作業していたりします。ほんとに重機・建機が好きな人達ばかりなんだと思います。

 

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まとめ

・土質改良機は過酷な条件で使用される。

・土質改良機のメンテナンスのメンテナンスは分解清掃が基本。

・重機整備が好きな整備士がいるからこそ自Sツ現出来る分解清掃。

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