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2020 08.02

環境リサイクル機械MC-6000バラしてみた。その心臓部「破砕ローターを大解剖」!

投稿者: A.S.

カテゴリ: 建機建設機械中古重機修理ガラパゴス木材破砕機新卒採用中途採用重機の整備ジョークラッシャーリサイクル機械測定オリジナルパーツ環境リサイクル機械

こんにちは。

長かった梅雨が(東海地方でも)本日で明けたようです。夏全開!と行きたいところですが、新型コロナウイルス感染予防でいろいろと活動に制限がありますね。守るべきは守って、さあ負けずに元気に活動しましょう。

さて、今回は環境リサイクル機械「バラしてみた」シリーズ第3弾で「諸岡 MC-6000」破砕ローターの分解整備をレポート致します。重機整備の面白さが少しでもお伝え出来たらなあと考えております。

     

aIMG_1152

ご存じタブ式木材破砕機のドラム式ハイスピード破砕ローター。

タブ式として大人気。諸岡製MCシリーズ木材破砕機。弊社でもMC-1000,MC-1500,MC-2000,MC-4000,MC-6000とほぼすべてのモデルを取り扱ってきました。これらの木材破砕機の特徴は高速回転するドラム式の破砕ローターが木材を破砕していくということ。大きさの差こそありますが基本的にはどれも同じ構造をしています。

IMG_1196IMG_1202

エンジンで発生した力を油圧ポンプを介し油圧モーターを回して破砕ローターに回転力を伝えていくのですが、この伝え方こそがいろいろなメーカーでノウハウの分かれるところ。海外のメーカーはその大パワーを余すことなく使いたいがゆえにクラッチ式を導入しているケースが多いですが、日本のそれは大変繊細に組み上げられていることが多いのです。それだけに弱点となりがちなのが接合点。諸岡の場合はどのクラスも

「破砕モーター」→「ダブルチェーンカップリング」→「破砕ドラム」の組み合わせです。

そしてそれらをつなげているのが回転体の接合 "キー" です。キー自体はごく普通の接合方式なのですが100psそこそこのMC-1000も600psオーバーのMC-6000もその構造はほぼ同じ。最終的には直径125mmの破砕シャフトの1箇所を接合キーで支えていることとなり、回転トルクが1点に集中することから長く使っているとこのキー溝が破損して開いてくることがあるのです。

新品ローター (1)新品ローター (2)

新品ローター (3)摩耗したキー溝

 

 

さあ、どうする!?答えはいつも工場の中にある。

木材破砕機の買取り査定を弊社では頻繁に行っています。その際、必ずチェックするのが破砕ローターの回転のがたつきです。最終的には分解しないと原因がわからないので現地ではどうしようもないのですが、あれやこれやと想像を働かせて予測します。結局はフタを開けて・・「ダブルチェーンの伸びか!」とか「スプロケットの摩耗だったか!」などと答えあわせをするのですが、一番厄介なのが「メインシャフト"キー溝"の広がり」です。「どうやって治すの?」と思いますが、正直言うと破砕ドラム本体を交換するしかないのが正解です。

でも、もったいないですよね・・「折角まだ本体ドラムは使えるのに」

と、いうことでやってしまいました・・「キー溝再生修理」

まずは巨大な旋盤ならぬ即席切削装置を急造しドラムを載せます。

切削風景 (2)切削風景 (1)

そして肉盛り溶接したキー溝部分を旋削していきます。

肉盛り修正粗切削

断続切削で仕上げバイトが吹っ飛ぶ心配をしながら・・サンダーも使い完成へ!

仕上げ

これで「すうひゃくまんえん!」する新品破砕ローターを節約できるのならばいい商売にならないかな??などと甘い考えを巡らせております。

わるノリついでに破砕ローターを破壊分析。

 さて、この高速回転式破砕ローター。破砕機の心臓部だけに破損や摩耗が激しく、諸岡MCシリーズだけに限らずいろいろなモデルの商品化整備の際にはネックになってきました。過去には日立建機のZR260HCの破砕ローターを製作してみたり(結構失敗を重ねる羽目になりましたが・・)といろいろとテストを重ねてきました。

一般のお客様でも所有の木材破砕機の摩耗や振動でお困りの方も多いのではないでしょうか?実際に弊社でも破砕ローターの肉盛り溶接補修などを受注しますが、「これは限界だな・・」と感じる破砕ローターも数多く見てきました。

そこで安価で補修が容易なオリジナル商品が開発できないかと日夜研究中なのですが、不要になった破砕ローターを分解した際の写真をご紹介します。

ローター切開 (2)ローター切開 (3)ローター切開 (1)aIMG_1167

中身は空洞ですね。バランスウエイトでもくっついているかと予想しましたが、諸岡の場合は表側の両端に45角ぐらいのフラットバーをくっつけてバランスをとっているようです。また、よーく見るとロール加工した鉄板をつなぎ合わせているシーム部が見えます。20ミリ厚ぐらいの鋼鈑を丸めて作ったパイプ材を本体にしているのが分かりますが表からはつなぎ目はわかりません(キレイに仕上げられています)。シャフトのローター内部部分は黒皮状態で切削もしていないためバランスも強度もシビアではないと考えられます。

大変参考になりました、ローターさんこの御恩は必ず次のお仕事に役立たせていただきます。
ありがとうございました。

 

 

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まとめ

1.木材破砕機の接合部分は大変デリケート。

2.破砕機のがたつきは接合部分のトラブルが原因。

3.本来新品交換すべき部分を修理で対応可能に。

4.純正ローターの内部はシンプルな構造。

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