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2019 10.07

木材破砕機の”ガクガクブルブル”をシャットアウト!日立ZR260HC編

投稿者: 市川 寛幸

カテゴリ: 建機中古重機修理木材破砕機重機の整備リサイクル機械測定オリジナルパーツ破砕ローター


こんにちわ。市川です。
最近はやっと秋らしい気候になり過ごしやすくなりましたね。当社の裏庭にある栗林のいがぐりも熟して落ちまくり掃除が大変な季節となりました。

さて、今回は弊社で整備したZR260HCの破砕ローター載せ替えについて書いていきたいと思います。

 

     

組み上げ微調整 (2)

意外と消耗する木材破砕機の破砕ローター

今回題材となるZR260HCは在庫として入荷した機械です。点検の結果、稼働時間の割に破砕ローターの消耗が激しい事が分かりました。

この破砕ローターって常に木材をたたき割っているため「そりゃすり減るわなあ」というのが正直なところ。実際に摩耗やクラックまたは異常振動などに悩まれているユーザーの方も多いのではないでしょうか・・

今回弊社ではそんな課題の克服方法を提案していきます。交換といっても新品純正ではなく自社でゼロから製作致しました。だってコストの面も気になるところですから少しでも安くやってみましょう!

オリジナルパーツってのは純正を性能・強度で上回れ!そしてコストで下回れ!

まずは純正破砕装置各構成パーツの寸法や材質等の研究や調査を行いました。
さすがは世界の日立建機!その寸法精度や設計思想は驚くべきものがありますね。
ZR260HCの破砕装置はPPC(ピーターソンパシフィック)のそれを進化させたような構造。しかし心臓部はきっちりオリジナルの新設計になっています。

進捗報告_1(2018.12.17)_外径測定 進捗報告_3(2019.01.17)_ボルト穴空け

 

先ず言っておくと弊社では大きな設計変更はいたしません!無用な処理能力低下やパーツ互換性の問題を避けるためです。(ビビってるわけじゃありません)なので開発にあたってのポイントは以下の点。

①シームレス炭素鋼パイプ材を使用しバランス精度と耐摩耗性を向上。

②外径全面と内径の一部を旋盤機械加工仕上げにより真円精度向上。

③振動測定(調整)とセットで個体別のベストなセッティングを提案。

通常のドラムは鉄板を曲げて繋ぐ(シームロール)やり方のようですが、今回弊社が製作した方法としては炭素鋼パイプを使用し真円度にこだわりました。またそれを旋盤で機械加工することにより精度も上がり繋ぎ目もないため美しい仕上がりです。

ローター (1) ローター (2)

ローター (3) ローター (4)

 

これでドラム本体の完成ですが、今回は破砕機3部構成の内のシャフトとフランジは純正品を使用しました。(実はフランジの製作に1度失敗しました。)  

シャフト フランジ

 

ビットブロックとビットフォルダー(純正品)取り付け。本当はタングステンカーバイド肉盛で補強したいところ!

ビット&フォルダー取り付け (1) ビット&フォルダー取り付け (2)

◆本体取り付け

組み上げ微調整 (9)

 

気になる製作コストはローター単体でだいたい100万円ぐらいってとこでしょうか?
これに純正ビットキャリア&ビット+タングステンカーバイド肉盛補強まで入れてバランス取りと合わせてセットで150万円がターゲット価格!いかがでしょうか?

バランス調整とセットで劇的改善!振動・騒音と破砕効率。

取り付け後の問題としてドラムのバランスを調整しなければなりません。これって意外と知られていないところ。諸岡のMCシリーズやコマツのリフォレでも経年摩耗やその後溶接補強したことによって破砕ローターのバランスが崩れてしまい、異常振動や騒音そのほか破砕効率ダウンや燃費悪化に悩むお客様の声をよく耳にします。自動車のホイールバランスと一緒で回転体はバランスが命!ウエイト調整することでこれらの悩みがある程度解決できることを強く申し上げたいのです!

弊社ではMitsutoyo製振動測定器を導入してドラムにウェイトを取りつけてその数値をみながらバランス調整をすることを実践しています。(まあそもそもこのZR260HCは専用のバランスウエイトをローター側面に取り付けて調整する構造になっていますけど・・)とにかくやってみましょう。

振動測定器 (1) 専用バランスウエイト


この振動っていうのが曲者。木材破砕機の場合、振動の源は破砕ローターと破砕機本体の繋ぎ合わさる破砕軸ベアリング(2か所)で発生しています。そこにセンサーを取り付けて測定するのですが、そもそも振動とは

①周期(どれぐらいの速さで起きているのか?)

②振幅(どれぐらいの振れ幅なのか?)

③位相(測定2点のズレ)

概ねこの3つの要素で表されるそうですね??まあ、とりあえずこの製作した「CJマシニングローター!!」をノーバランス状態で回してみましょう・・・結構振動でかいですな。。かなりブルブル来ます。。まずはフリーハンドでウエイト調整し回転精度を上げていきます。

センサーPU1 センサーPU2

測定風景 (2) 測定風景 (4)

 

中間測定値

 

◆2次測定値

センサー1:振幅19.01㎛、位相204.3°

センサー2:振幅39.57㎛、位相299.4°  

 

 

 

この㎛(マイクロメートル)という単位。1メートルのマイナス6乗分の1。だから1㎛=0.001mm(ミリ)。1000分の1ミリレベルってことは大雑把に言って今は0.1ミリぐらい上下動してブルっているってこと!?ずいぶん体感振動も抑えられてきました。でもまだまだ!

最終測定値

 

◆最終測定値

センサー1:振幅9.197㎛、位相72.7°

センサー2:振幅12.16㎛、位相54.3°

 

 

 

試行錯誤の結果振幅もさることながら位相もズレがおさまってきました。こうなるとほとんど振動も感じないほどになってきます。(センサー2を取り付けた駆動プーリー側はどうしても振幅が大きくなりやすいですね。)
実はノーウエイト状態の数値は560㎛ぐらいありました。それが最終9㎛程度まで下がったのでこれは効果絶大です。
兎にも角にも開発にあたった皆様お疲れ様でした。七転八倒の末、何とか製品化までたどり着きました。あとは実績を積むだけですね。

この「CJオリジナルマシニング破砕ローター」は日立ZR260HC用の他、諸岡MCシリーズやコマツリフォレシリーズ用も開発中です。破砕ローターの異常振動や偏摩耗でお困りのお客様は是非中京重機までご相談ください。また、お客様の木材破砕機の出張バランス測定や調整も承ります。お気軽にお問い合わせください。

 

【ZR260HC CJマシニングローター搭載後の破砕の様子】

 

 

 

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まとめ

今回の弊社の取り組みとしては初の試みとなりいろいろな方に助言、協力を頂きました。
結果多大の時間と費用は掛かりましたが完成して試運転までうまくいってよかったです。

振動の測定、バランス調整が弊社で可能となったのでもしお困り、気になるという方は弊社までお声かけ下さいませませ。

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