中京重機のオフィシャルブログです。
2017 09.21
カテゴリ: 重機、 中古建機、 建設機械、 アタッチメント、 改造、 工場
こんにちは。
今世紀最大の~とか過去最大の~等といわれる天気が多かった今年の夏、異常気象が日常になってしまった感触があります。
とはいっても。季節は流れて蒸し暑いといわれる名古屋も、朝晩は涼しく感じられる時期になりました。
中京重機の近くには幼稚園があって、送迎バスの中から、重機に園児の熱い眼差しが向けられています。
他にもおばあちゃんの散歩にくっ付いてきて、ヤード横の道からずっと熱心にショベルを見てる子や、「あれ何?」「これは何?」ってお母さんを質問攻めにしてあたふたしているさせている子もいます。
・・・やはり重機は人気なんですね。
さて、そんな中でも会社付近の男児の注目を浴びているのがアタッチメントなんです。ヒーロー番組でもロボットマンガでも、主人公がパワーアップする際には「フォームチェンジ」か「特殊パーツ(アタッチメント)をつける」等の方法があいかわらず主流ですね、最近は「特訓」という選択肢はそこにはないようです。・・・弊社では主にアタッチメントを取り扱っています。
特に4~5歳頃の、棒を見つけたら剣として朝から晩まで振り回してしまうような子には特に人気があるようです。見たところ棒の代わりに傘を代用する子も多いですね。(傘については、魔法の杖、パラシュート、盾にも使えるようです。この前見た子はビニール傘がボロボロになっていました。)
さて、 アタッチメントでも男子にはマテリアルハンド、大割機・小割機あたりが、動きや働きがイメージしやすいので人気があります。マテハンについては、そのままマジックハンドの名前でマンガ等に出てきますし、手の先にシザースをつけたロボは善玉、悪玉問わずに出てくるので、子供達には馴染み深いのでしょう。
SK250DLC マテリアルハンドリング
握る掴むという作業が連想しやすいので、キッズはオオーと声上げて喜んでいます。大人になってもクレーンゲームなどで馴染みの形なのではないでしょうか?
S-7XA 0.25m3用大割機
通りかかった男の子がお母さんに、これは強そうだとレビューしていました。素敵なコメントですね!!
・・ただ私達が扱う機械は「たたかうくるま」ではなくて「はたらくくるま」なんです、保護者の方々にはそのあたりをお子様にお伝えいただければとてもうれしいですね。
林業仕様やリサイクル仕様のアタッチメントの動きは、子供達にとっても魅惑的なようで、デモの最中に歩みを止めてじっと見入っている子も珠にいます。ピタゴラ装置というわけではないのですが、大人がみてもその動きには心が惹かれますね。
PC78US-6NO林業仕様
掴んで切るという動きが素敵ですね。
SH75X-3 ハーベスタ付
測って、送って、切ってと、産業ロボットのような造りです。
リフマグ仕様 日立製 ZX225USRLC
電磁石は子供に人気ですね、デモのときは食い入るような視線を感じます。
林業機のアタッチメントは、製材工場の一部を切り取ったような動きで見ていて楽しいですね。しっかり動作するようにきっちり調整済みです。 こういったアタッチメントになると本当に「はたらくくるま」のパワーアップメカですね。子供達、わかったかな?
もちろんこう言ったアタッチメントをつけるための配管はベース機に必要なのですが、そういった特殊仕様油圧ショベルは、中京重機の得意分野なので、ヤードでみることができます。
次はどんなアタッチメントに出会えるか楽しみですね。
子供達をワクワクさせるアタッチメント、その最高のパフォーマンスを引き出すように整備するのが、中京重機のサービス部スタッフです。ヒーロー番組で言うと〇〇博士のような位置づけでしょうか。
・・彼らは建機の119番なんです、建機のドクターといったところでしょうか?比較的ニッチなジョークラッシャーをはじめ自走式スクリーンや木材破砕機それに自走式土質改良機等の環境機械等も得意です。
先日中京重機のニュースでお伝えしたSSW-1。こちらの3号機が、リニューアル&パワーアップの為に、工場にやってきています。(写真は1号機です。)
子供達にとっては、初めて見るあろう凄い刃ですね。
その改修作業を担っているのが、篠澤さんです。
整備の合間に、話を聞いてみました。
-今回の整備の狙いはなんでしょうか?
ベース機になっているショベルカーの走行を新しいモデルにかえて、現在の環境基準に合致した機体へと進化させることが今回の整備の目的です。このSSWシリーズは、連壁機、建築の基礎工事箇所にコンクリートの壁を作る機械なのですが、製作時から年式が30年以上経っているので機体自身も老朽化していますし、規制の関連で作業現場に入れないという問題が発生していました。そのため、ベースになる機体を日立UH07LCからZX200LCに変更し、上部のアタッチメントを移すというSSWの再生整備を行うことになりました。
現在のベース機、UH07。古強者の雰囲気が漂う 新ベース機ZX200にSSW3号機が引き継がれる
-今回の整備のポイントはどういったあたりでしょうか?
今回は整備というよりはもう改造というレベルの作業ですね。新たに必要な部品がある場合は、都度CADを引いて部品を設計、部品工場で加工・製作した部品を自分がガスで溶断・溶接調節をして取り付けを行います。今回のリニューアルの大きなパートを占めるアタッチメントの取り付けですが、ワイヤーの取り回しや滑車によって機械(リーダー)の向きや方向が変わる機械なので、張力の力の具合を考えて滑車の取付位置を設定してアタッチメントをきちんと直角に取り付ることが必要ですね。また重量の大きい物体を取り付けるのでその重さに耐えるようにきちんと溶接を行うのが必要となります。また長年の使用による劣化・摩耗した部分の補修も作業の大きなポイントの一つです。
SSWの再生の為、慎重かつ大胆に作業を進める
-今回のSSW3号機のメイン担当となりましたが、どのあたりが作業の山場になりそうでしょうか?
基本的に大きな機械なので組付けに多少困難な箇所が出てくるでしょう。非常に重たく大きな機械なのですが、アタッチメントをつけるピン等の取り付け箇所はきっちり決まっています。ピン穴にずれがないようピン穴フレームを溶接しなくなくてはいけないので、ズレが1mmも許されないレベルの溶接作業が予想されます。溶接・溶断作業では、鉄の膨張と伸縮により変形が起こるので、それを見越してまっすぐきっちり取り付けるといったあたりも当然作業の出来・不出来を左右することになります、おそらく点付けの繰り返し等が必要になるでしょうね。
全ては正確な取付の為・・繊細な作業が続く
-1号機のリニューアルにも参加されたとのことですが、今回そのあたりの経験も買われての抜擢でしょうか?
そうですね、まだ分解の3割~4割までの段階なのですが、1号機は毎日担当2人で共同して分解作業を行っていましたが、今回は自分1名で集中して分解の段取りをしています。前回の経験である程度取り外しをする重量物の把握ができているので、分解時の機械の選択と取付位置の算定や安全確保の点等で効率が上がっているのを今の段階では実感していますね。
取外し箇所の吊りにも安全確保は欠かせない
-今はどういった段階なのでしょうか?
先程挙げた作業のポイントの部品の加工・取付の前段階にあたります。古い機械なので、ピン穴とピン穴の距離を測定して、その箇所をCADを引いて、部材屋さんで部品を切り出し、装着するという作業です。
SSWの改修はメーカーからも注目を集めている メーカーとの情報共有を滞りなく行う
-普段はどういった作業を行っているのでしょうか?
こういった大きな機械の分解だけではなく特殊使用油圧ショベル・破砕機、土質改良機、スクリーン等の環境機械とか種類を問わずに整備・修理を担当しています。とはいえ自分が一人で作業を行うわけではなく、工場長や先輩社員からの知識・アイデア・経験からくるアドバイスを作業の中で学び自分のアイデアをぶつけて行うことが多いです。いろいろな機械を幅広く取り扱っているので経験を積むスピードは速いですね。
補修を待つ、リフマグ機、破砕機、土質改良機 ハイリフト機も。重機ならば種類は問わずに修理
中古の重機を扱っていますので、時にはお客様から取り扱い説明書がないような古い機械が持ち込まれることもあります。そういった場合は工場スタッフがもっている経験が役に立ちます、・・メーカー、種類を問わずに重機ならなんでも半世紀以上修理してきた会社ですので。
例えば前回持ち込まれた機械がああいう動きをしていたからこのメーカーのこの型番の故障については、こういった原因の可能性や修理箇所の特定ができるだろうとか。同様に日立建機さん等の破砕機の異常があった場合は取り扱い説明書が無くてもが経験が長い先輩社員に確認すると、故障の様子や異常個所等から、あの部品のこういった動作不良が原因かなというようにあたりがつきます。メーカーの癖などそれぞれのスタッフが把握している情報・ノウハウを集めると大抵のどんなメーカーかどんな風に使われたか、機械の生産年による違い等に対応した修理・保守方針は定まります。
即時の情報共有・対処で課題をクリアしていく 特殊仕様ショベルと環境機には圧倒的な実績を持つ
限られた種類だけきっちりと整備している工場の方が、ものすごく細かい箇所についてはやはり一日の長はあると思うのですが、中京重機に持ち込んでいただければどんな種類のどんな使われ方をしていた機械でも、実用に足る一定の水準以上の状態に持っていける自負がありますね。
・・・その代わり、カバーしなくてはいけない分野が多いのでやりがいはあるというか、チャレンジングなことが多いですが。(笑)
-今後はどういったことをやっていきたいですか?
いいところというか、なんでも扱える作業環境であるから逆に自分の強み・専門性がほしいなあと感じています。自分はもともと溶接が好きで、プライベートのバイク整備でも溶接等を行っているのですが、その部分を強くしたいなと。先日、技術視察で工場長が溶接専門工場に連れて行ってくれたのですが、そちらの専門性の高い溶接技術を見て、自分もそういった高みに自分自身を引き上げていきたいです。
・・いかがでしたでしょうか?重機はサイズは大きいのですが、部品の取り付け位置や、作業はmm単位の調整が必要になることがお分かりいただけたかと思います。
通園中の子供達がSSW3号機をみて、驚く姿を見るのが待ち遠しいですね。
パワフルなアタッチメントは男子に人気!
中京重機では重機の改造・開発も行っています。
大胆不敵さと細心精密さ両方の要素が重機の整備には必要。
メーカー、年式、種類問わず中京重機は整備ができます。
N.N.
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