カテゴリ: 建機、 中古建機、 建設機械、 中古重機、 修理、 保証販売、 中古車保証、 重機の整備、 リサイクル機械、 環境リサイクル機械、 オークション購入、 個人間売買
中京重機のオフィシャルブログです。
2021 11.22
カテゴリ: 建機、 中古建機、 建設機械、 中古重機、 修理、 保証販売、 中古車保証、 重機の整備、 リサイクル機械、 環境リサイクル機械、 オークション購入、 個人間売買
こんにちは!
最近、ガソリンをはじめとした燃料の価格がすごく高いですね。レギュラーガソリンでも170円(/L)近くまで高騰しています。なんだか気分だけでもプレミアムガソリンを入れているようです。
これは新型コロナウイルス禍から回復した急激な需要に対して供給が追い付いていないことが原因らしいですが、販売にかかわる者としていつ何時でも自らの商売のアクセルは全開に出来るようにしておかなければいけませんね。
さあ、今回は中古機械取引においてどうしても起こる"トラブル"を未然に防ぐ方法をご案内します。「どうしたら安心に機械を購入出来るのか?」参考になればと思います。
中古重機・建機と言いましたが、ここでは中京重機が多く取り扱うリサイクル環境機械を中心に事例をご案内していきます。リサイクル環境機械は汎用的な重機・建機(油圧ショベルやホイールローダーなど)にくらべて比較的過酷な条件で使用されることも多く、中古取引の場合など機械状態の見極めがとても難しい傾向があります。知り合いから購入してみたが思いもよらぬ箇所が致命的な状況にあり「大きな追加の出費が必要になった。」などの事例を聞くことが良くあるのです。このような失敗を少しでも少なくするために以下の点に気を付けていただき、慎重な中古取引をしていただければと思います。では、先ず木材破砕機から行きましょう!
① 木材破砕機のトラブルはほぼ破砕機の周辺で発生します。:木材破砕機は木材を破砕しますが、高速回転する破砕ローターとそれを受ける固定歯とで破砕していくのが特徴なだけに木材とともにに自分自身をも破壊してしまう傾向にあります。実機検品の際に見落としていけないのはローターの摩耗です。特に溶接面は摩耗が進むといきなりひび割れが出ますので要注意です。あと回転体を繋ぎ留める部位(キーやダブルチェーンなどのあそび)は手間でも実際に動かして確認したいところです。
② スクリーンのトラブルはほぼクラックの見落としにあります。:スクリーンは言うまでもなく振動のかたまりのです。でも言い換えるとそれだけですのでエンジンやポンプが思いのほか小型のものが設定されています。そのためちょっとしたクローラーのキンクでも走行不能となりますので走行テストは必須です。しかしやっぱり致命的なものは本体のあちこちに発生するクラックです。起振モーターの周辺から振動が伝わる経路を指さし確認しながら足回りまでくまなくチェックしましょう。
③ ジョークラッシャーは価格に相応しい品質か見極めましょう。:近年相場価格の高騰が激しいジョークラッシャーですが、コマツガラパゴスの海外市場での人気が原因です。ハッキリ言って国内外のいま取引されているBR380JGのほとんどは評価過剰です。ロックシリンダーのがたつき,油漏れや固定リンクの摩耗とそれが原因の異音(カンカン音)が出ていれば修理に500万円ぐらいの出費は確実です。
来歴上使用条件で大きく機械状態が異なる中古リサイクル環境機械ですが、トラブルの半分はよーく機械状態を見極めることで防ぐことができると思います。少しでも気になったところは要整備時期が近いと判断して、その箇所の修理見積などを参考に減額評価をした方が妥当だと考えます。
ここまでは機械状態の見極めを目視や聴診で慎重に行うことを注意喚起してきました。でも、それでも起きてしまうのがトラブルです。だれもが予測することが困難な瑕疵(かし)とはどこに潜んでいるのでしょうか??これはもう中古リサイクル環境機械だけでなく、中古重機・建機業界の永遠のテーマになるのかもしれません。でも、あえて切り込んでいきましょう。それは
① エンジン:エンジンは重機の心臓部、すべての動力の源です。最近のコモンレール型エンジンに軽油以外の燃料を投入するのは自殺行為です。燃料は独特の臭いや工業規格によって着色されていますから指定燃料以外のものが入れられていないかチェックしましょう。排気ガスの色やラジエター水面に浮く油膜などから寿命を占う職人技もありますがいずれも能力が要求されます。可能であればエンジンコンプレッションを測定して規定の圧力範囲内か確認すると安心が増すかと思います。「エンジンオーバーホール済み!」や「リビルドエンジン載せ替え!」の文言も要注意です。施工工場の品質管理レベルやO/H箇所の内容にょって信頼性が違いすぎるからです。
② 油圧パワーライン:エンジンが動力の源ならばメインポンプは油圧の源です。現代の重機・建機は一部を除きほぼすべての機種が油圧で作動しています。中古商品を選ぶときにこの部分の状態を稼動時間(アワーメーター)だけを目安に判断するのはちょっと心もとないですが他に方法がないのが現実です。油圧機器の計測器がないではないですが高額でどこの販売店でも装備しているわけではないですし、エンジンコンプレッション測定器と同様に実際の使用にあたってはそれぞれに専用の治具などが必要になるためそう簡単に測定できるものでもありません。メインポンプをはじめ油圧モーター類のO/Hもきちんとした検査機器をそろえた専門業者が施工するのが最低条件ですね。
こうなるとやはり最終的に商品購入を決めるときには運を天にまかせて「ハズレじゃありませんように・・」とつぶやくぐらいしかできないように思いますよね。でも人は自分の決断が間違っていなかったと信じたい生き物です。中京重機はそんな人間のはかない希望を大事にしたいと考えます。
このようにどれだけ慎重に機械を見極めてもトラブルをゼロにすることは至難の業です。こういった事例はわれわれがどれだけ商品管理を厳重に行ってもこれからも起こりえることだと考えます。でもわれわれ中京重機の場合は機械買取りの際の見落としや納車後に起こるトラブルを自社整備という強みでカバーすることができます。自社の整備士が修復をトライすることによって失敗がノウハウとなるのです。これからも負けずにできる限り品質向上とお客様の安心を支えていきたいと思っているのです。
でも事業で機械を使用する側のお客さまはそうはいきません。機械が動かないことは直接の損失となるわけです。
近年、個人間売買やオークションなどが盛んにおこなわれるようになりましたが、すべて自己責任がルールなだけに落とし穴が多いのも事実です。また情報を多く持っているブローカーさんやネット仲介業者さんの商品に一見魅力的に見えるものが多いのも確かです。
様々な購入形態が選べるのもいい事ですが、大事な事業の資本となる機械で大きな損失を出したくない場合は、きちんとした品質やその後のサポート体制を確認して購入したいものですね。
中古リサイクル環境機械のトラブルの半分はよく確認することで減らすことができる。
残りの半分は予測することが困難なのが現実。
一見安くて魅力的に思える商品取引の原則は自己責任。
失敗したときの損失が大きく予測される場合はしっかりしたサポートを受けられる販売店で!
A.S.
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