【重機・建機の珍(陳) 百景】油圧ショベルの変わり種をご紹介。

今回は私「広東人in中京重機」である陳がブログを担当します。

さて、皆さん！実は、私の実家も中国で中古重機・建機の販売を営んでいます。私はそんなことで小さなころから油圧ショベルなどに慣れ親しんで育ちました。現在、大人になって私自身が仕事としてこの業界を選び、今では大変充実した日々を送っています。

私は昨年不況の中70台の中古重機を販売しました。おそらく今年の販売数は100台は超えることになるでしょう・・

日頃から日本だけではなく海外のお客様へ訪問し、重機・建機を取り扱っておりますので、
なかなか見かけないような珍しい重機に出会うこともあります。

今回のブログではそんな変わった油圧ショベル達を「珍（陳）百景」として私の好みを交えてご案内してみようと思います。どうぞお楽しみに！

幼いころから慣れ親しんだためか、やっぱり「ユンボ」が好きですね。
「ユンボ」まさに現代重機のオヤジサン的な頼りになる万能選手です。

この「ユンボ」という呼び名は、現在では油圧ショベルの代名詞になってます。
もともとは商品名「三菱重工ユンボY35型」のことってご存知でしたか？
1961年に三菱重工が当時のヨーロッパやアメリカの技術を見習って開発した国産初の油圧ショベル「三菱重工ユンボY35型」は1980年代の三菱油圧ショベルのひな型となりました。
「三菱重工ユンボY35型」の駆動部分、派生型の作業機は現行キャタピラー製ショベルシリーズの原型にもなった名機です。

なかなか珍しいこの貴重品。実はうちの社長が数年前に実際に検品しています。すごいでしょ！どうやって動かしたんでしょうね?

驚いたことに「キャタピラー九州株式会社 熊本支店さん」まで行くと実機が展示してあり、見ることができます。

次は日立建機の双腕油圧ショベル「ASTACO」。
この機械はたぶんガンダムのファンが作ったんじゃない？？と思われるカッコイイ見た目です。

日本の漫画やアニメって世界中で有名ですが
なかでも中国でも放映されていた「敢达」（ガンダム）はトップクラスの知名度です。
ちなみに、故郷の遊園地にそびえてる超でかいガンダムの像はなぜかみんな黄色でした。

中国を中心とする世界では油圧ショベルのことを"怪手(グアイ ショウ)"と呼んでいます。
現在の油圧ショベルの動きはほぼ人体の片腕のような動作をまねていますが、
「ASTACO」は「双腕」の名前の通り完全に人間の両腕のような動きを実現した油圧ショベルです。
右手にものをもって左手のハサミで切ると言った動きも可能です。
従来の「単腕」から「双腕」に進化した大変珍しい重機です。

このASTACOそもそも具体的な活躍の現場が想定されていた機械ではないそうです。
私が見たのは東京消防庁のハイパーレスキュー隊の所有する「赤い双腕」。
危険物処理とか災害救助の現場などにはもってこいの一台です。
赤い見た目も「シャア専用」みたいでカッコイイですよね。

３台目は中国のメーカー「XCMG」が作ったそれはそれは珍しい油圧ショベルです。

「非整地対応」+「可変脚」+「スライドアーム」+「重心高低調整可能」+「ホイール式」という機能を備えている、超ながーーい説明の要る油圧ショベルかな？？

実は中国で生まれた私もまだ実物を見たことのない重機です。
通常のホイール式や履帯式のショベルが行けない現場作業のために誕生したスペシャルな油圧ショベルです。
私もぜひ取り扱ってみたい一台なので、お持ちのお客様の買取り依頼をお待ちしております！

今回は油圧ショベルの変わり種を「珍百景」としてご紹介いたしました。

当社ではもうなじみの深い「ガラパゴス」なんかも油圧ショベルベースで開発された重機としては中国ではまだまだ超特殊な機械だと思います。油圧ショベルと同じエンジン、足回り、油圧機構を配置を変えて破砕機とし、いろいろな現場を自由に配置転換、設置できる機械はこれから中国本土でも必要になってくることでしょう。

現在、中国のメーカーも技術が向上しショベルカーがベースになっているものなら簡単に、多用途・多目的に対応してそれぞれの仕様や付属品を作ってしまうことでしょう・・すでに開発中のものもたくさんある事と思われます。

もしかしたら、近い将来に中国メーカーから本物のガンダムみたいな重機ができてしまうのも夢じゃないことだと思います。(笑)

そんな機械を発見したらまたこのブログでご紹介したいと思います。お楽しみに！！!

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