カテゴリ: 建機、 中古建機、 建設機械、 中古重機、 修理、 保証販売、 中古車保証、 重機の整備、 リサイクル機械、 オリジナルパーツ、 フィーダー、 環境リサイクル機械
中京重機のオフィシャルブログです。
2022 01.21
カテゴリ: 建機、 中古建機、 建設機械、 中古重機、 修理、 保証販売、 中古車保証、 重機の整備、 リサイクル機械、 オリジナルパーツ、 フィーダー、 環境リサイクル機械
こんにちは!
2022年が始まってもう3週間が経とうとしています。時が過ぎるのって本当に早いですね・・・今年の名古屋の冬は結構雪が降ります。もう3,4日も降った日があったでしょうか?幸い道路に積もることはないのですが、まだまだ3月頃までは気を緩めることが出来ませんね。
さて、今回は「環境リサイクル機械バラしてみた」シリーズの「HG6000TX」編です。新車が高額な製品は補修用部品もやはり高額(!?)な、場合があります。そんなときに参考にしていただきたい記事となっています。
今回登場していただくのは、アメリカはバーミヤ社製の自走式横入れ式木材破砕機「HG6000TX」です。HG6000といえば、日本ではマルマテクニカ社が輸入する木材破砕機のトップモデル。640PSのCAT C18エンジン搭載の超ハイパワーな破砕機(TX仕様は自走式)は、経済的に余裕があるなら是非使ってみたいというお客様も多いのではないでしょうか?
そんな人気機種のHG6000TX、われわれも商品化としてガッツリ分解整備するのは初めて。でも、この機械仕入れるときから気になっていたことがあります・・それはフィーダーコンベアが " の び の び " なこと。
以前も「中古環境リサイクル機械バラしてみた(FPC1700編)」で金属製コンベアフィーダーが永年使用すると摩耗してくることをレポートしましたが、このような"のびのび"な症状は出ていませんでした。おそらくフィーダープレート同士をつないでいるシャフト状のピンとそれを受ける穴が摩耗して広がってしまっているのでしょう。設計思想の違い(構造や部品の重さなど)によって経年後の状態に特徴が出るもんなんですね。
聞いてみると、、どうやらこの状態でも稼働や破砕は可能とのこと・・でも〜ウチの商品として扱うならこの「たるんでるのはイヤだなあ」ということで全部バラしてリフレッシュすることに決めました。
当然バラす前にいろいろと検品や分解点検なんかはやってるんですよ。でも、いざ着手すると想定外の事が次から次へと起こるんです。
まず、コンベアを分解して判明したのがリターンデッキの摩耗です。こんなでかい図体してリターンデッキ(表面)がウレタン製なんです。金属製なら耐摩耗鋼でも貼り付けようと思ってたのにウレタンだから大事をとって純正部品使うしかないじゃないですか・・全フロア張り替えです。
次に、このコンベアフィーダー!裏側のどこを見てもキャリアチェーンがありません。そうですフィーダープレート自体(ウラ側)がドライブスプロケットに嚙みこんで駆動しているのです。見ると互いのかみ合う部位が相当摩耗していました。(写真は完成後のもの)・・フィーダープレート交換とスプロケットの再生は避けて通れなさそうです。
他にもリターンデッキ下側のコンベアガイドプレートがなくなっていたり、メンバーフレームが腐食して強度が落ちていたりとバラシ甲斐のある症状が次から次へと発覚します。「よく頑張っていままで働いてきたんだね!」一皮むくとそう声をかけてあげたくなるそんな機械でした。
やはり、やって来ましたメインイベント。コンベアフィーダーの交換と連結及び調整です。コンベア好き?の中京重機としては望むところ!相手に不足はありません。でも今度ばかりは手ごわいですよ。
例のごとく純正部品を100個近くも注文していると高級車が1台買えてしまうので、日本輸入総代理店のマルマテクニカさんには大変申し訳がないのですが、今回もワンオフ製作にチャレンジしてみました(この件はマルマさんもご存知で「やれるもんならやってみろ難しいぞ〜」的視線でご覧になってました・・)。予算目標はズバリ純正交換時の半分から1/3!品質を落とさずに今後のメンテナンス性も考慮し純正部品との互換性を確保したいのですが、外国製品の宿命で工業規格の違いにによる寸法の微差が存在します。なんとか許容範囲の部材をそろえながらスプロケットとのピッチをあわせるのがなかなか難しいところ。何度かテストピースを作って設計上かみ合うようにはしました。
あとは、ウチの腕利きメカニックにバトンを引き継ぎ組付けをしていきます。
こちらが完成したコンベアフィーダー。やっぱり新調すると気持ちがいいですね。この商品も完成を待たずして販売が決まってしまいました。ありがたやありがたや。
コンベアフィーダー以外の部分も総合的に修理をしておりますので併せてご紹介しておきます。
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「お手持ちのHG6000も同様の症状でお悩みならどうぞご相談ください!」と言いたいところですが、正直しばらくコンベアフィーダーはもういいかな・・今回も大変でした。
金属製フィーダーコンベアは機種により経年劣化の特徴が違う
摩耗したフィーダーコンベアを分解すると予想もできなかった箇所の劣化が判明することが多い
純正補修用部品は品質・性能で間違いがないが価格面ではリーズナブルと言えないケースもある
A.S.
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