カテゴリ: 建機、 中古建機、 中古建設機械、 建設機械、 中古重機、 修理、 アタッチメント、 工場、 重機の整備、 整備士
中京重機のオフィシャルブログです。
2021 08.27
カテゴリ: 建機、 中古建機、 中古建設機械、 建設機械、 中古重機、 修理、 アタッチメント、 工場、 重機の整備、 整備士
こんにちは。
今年のお盆は、雨の中に終わりました。
災害・疫病への考慮等いろいろなことがあって外出が難しい夏休みも2年目になります。この時期としては涼しい空気の下、独りで祖先の生きた時代に思いを馳せて、時間が過ぎていきました
お盆の前にはオリンピックがありました、開催については様々な想いがあったかと思います。ですが、選手たちの少なくとも4+1年、おそらくはそれ以上の年数のトレーニングやそれ以外の人生を傾けてきた成果を競技・試合の中で発揮させる瞬間というはやはり鮮烈に印象に残ります。
現場で作業を行う整備士にとっては、4年に一回というわけではなく、多い日には一日に何度も自分の技量を発揮させることがあるのですが、「腕」で食べていく整備士さんたちはどうやって技量を維持し向上させていくのでしょうか?
今回も中京重機の整備士T.Sさんに話を聞いてみました、前回は建設機械の整備はどういったものか、わかりやすく教えてくれました。
今回は整備士さんがどうやって技量を上げていくモチベーションを作るかについての話です。
T.Sさん
経験値を積みスキルが身についてくると、建築現場などの整備のための設備があまりない条件の下でも、創意工夫が浮かびしっかりと重機を整備できるようになると前回話をしたと思います。他にも経験の差は修理現場に向かう前の準備段階にも表れますね。整備現場に向かう前に、お客さんが電話などで話してくれた限られた情報を基に現場での行動予測を立てることになります。そして工場から持っていくことができる限られた部材・工具等を選択します。工具の選択というのは、現場での作業の質を左右する大切なステップです。ここまでは、ごく普通の準備かもしれません。ですがお客様がAの箇所が壊れているようだという話をしていてもAだけでなくほかに異なる箇所が壊れていることもあります。お客様の話の内容だけに注意を絞るのではなく、話から推測して他の故障の可能性を検討したり、幅広い修理の手段から修理方法も想定することが整備をするうえで必要なスキルになってくるでしょう。
ヒアリング内容から予想される状況を想定して部材を用意していく。
修理を依頼してくださるの重機のオペレーターさん達はオペレーションに関してはプロ中のプロでも機械の修理に対してはあまり知らないというケースがあります。中にはお詳しい方もいて本当に正しい指摘をもらうこともあります。自動車の場合は運転がうまい人というのはエンジンなども詳しいことがありますが、整備もオペレーションも精通した方は重機の分野では珍しいです。
お客様がこういう内容を話していたからといって何も考えずに最低限の道具だけを持っていくという事態は避けなくてはいけないですね。場合によっては整備で必要になる可能性がある部品を前もって取り寄せるなどして確保する等ということもあります。また溶接機や鋼材を持って行ってそこで部品の一部を作るとか現場でジグを作らないと部品が外れないということもあるので、そういった予測を立てることも大切です。実際、こういった準備というのは現場作業をかなりやり易くしてくれます。
破砕機や土質改良機などの環境機械になると、特殊な構造を持っていることが多くエンジンや油圧・足回りは大抵の重機と同じですがその上に載っている機械は一般の重機とかなり違っています。まるで工場設備を建機の足回りの上に載せているようなものです。油圧ショベルのように重機がすぐに場所を移動するような構造や作業内容を備えていないのです。そして簡単に整備を行えるようなスペースに重機がおいていませんし移動も簡単ではいかないです。例えば場所は広いのですが機械のすぐ上に屋根などが邪魔しているような場所、整備作業の中で人が入らなくてはいけない場所なのにそれがとても狭い場所で整備を行うことになります。そういった場所でかなりの重量物をどうやって外すかというような問題が出てきます。環境機械の整備というのはそういった現場の割合がとても大きいです。ここでの現場での工夫は経験値が問われる部分ですね。
また油圧ショベル等と異なり環境機械では生産される商品に対する改善点をお客様から要求されることもあります。ほかにも現場での使い勝手の向上などもお願いされることがあります。そういったことを考えてみると、中京重機のサービス部だけに限らずに環境機械を手掛ける整備士というのは機械の修理ができるかどうかというのは必要最低限の前提になってしまいますね。その上でお客様が悩んでることをヒアリングしてそれを解消してあげる。そういったサービスをお客様は望んでいるわけです。本来ならそういったサービスができる整備工場に修理依頼が集中すると思うのですが、依頼のきっかけにはいろいろな理由があって、お客様が前からご存じの整備工場を使っていただいているというだけかもしれませんし、整備を依頼する工場が壊れた重機の製造メーカーの系列だったりという理由もあるでしょう。中京重機に依頼してくださるかたにも当てはまるかもしれないですから、決して修理依頼をいただいても油断はしてはいけないのでしょうね。
他の重機にはないスキルが要求されることもある環境機械の整備。
修理の結果頼んだ整備ができなかった場合、「ああできなかったか・・。」とあきらめるお客様や、どこか他で修理ができる工場を探すお客様もいるでしょう。そんな状況で他社ではできない修理や整備を必要とするお客様から中京重機で修理依頼を受けることは目指していきたいですね。特に中京重機は特殊な重機の整備に集中していますから、なおさらそうなります。
ただ中京重機に私という整備士がいることをお聞きになって、整備を頼んでいただけるという案件があるかというとそういうものでもなく、そういった難易度が高い整備は実際のところはメーカーの方に依頼が行くことが多いのではないでしょうか?メーカーの方たちはさすがにお詳しいので、我々も何か質問事項があった場合メーカーの方に問合せます。何か整備上で相談が寄せられた場合に、スムーズにメーカーの方と連携が出来て、メーカーからの情報を基に早く機械を良いコンディションに持っていくというのも中堅整備士のやりがいの一つだと思います。.....大切なことは結果的に良い整備、お客様の要求を満たすことだと思っていますから。メーカーとの信頼関係も構築出来ていて可能になる関係ですので、ぱっと単発でよい評価をとるのではなく、継続して確実に直す、もしも万一直しきれなくてもお客様の満足に対処できるようにして信頼関係を繋いでいくというような積み重ねが必要ですね。
そういったなかで、仮にメーカーでなく中京重機にそういう難易度が高い修理の依頼があったとしたら、それは素晴らしいことだと思います。そういう高いレベルに挑戦するという気持ちは持ち続けたいなあと思います。
私は中京重機に来る前は修理農機具の修理工場にいました。スキルとかは趣味のバイクいじりとかで比較的楽しく身につけることができたというのは幸運でしたね。新人の頃は仕事の他にプライベートな時間を使って溶接の練習をしたこともあります。
勤めている以上当然会社に貢献しなくちゃいけないとか、新人の仕事がまだできていない期間はお金をただで貰ってしまっている状態なので先輩たちが稼いでくれている間に早く技術を身につけなくてはいけないなという考え方も動機としてはあったのですが、今思うと完全に自分のためにやっていたかと思います。自分のプライドのためとでもいうのでしょうか?それはただ「一人前になりたい」と言う気持ちであったり、技量が無いとあまり文句も言えないなあといった考えもありましたが、この道で生きるなら技術が最低限は必要かな?と思っていました。
あとは技術があればどうなっても食には困らないという考えも根底にはあったのは事実です。...食べていけるというのは本当に大切なことですから。これは新人の間はだれしもが通る道なのかもしれませんが、今でも、自分が一人前なのかどうかは毎日自問自答する瞬間はありますね。
・・いかがでしたでしょうか?難易度の高い案件に取り組み続けていくというのは大変ですが、マンネリに陥ることを避ける良い工夫かもしれないですね。これは整備士ではない私にも少しわかりやすい話でした。またT.Sさんの話をお届けします。
ある程度整備の内容について自分で聞いた話以上に、整備作業の実際をシミュレーションすることが大切。
重機の整備では、他の重機にはないスキルが要求されるため日々要求される業務をきちんとこなせば独自の経験値が身についてくる。
N.N.
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