中京重機のオフィシャルブログです。
2024 05.30
こんにちは。
重機は日常生活でも良く見かけます、そのパワーや働きは工事関係者以外にとってはなかなか非日常なものかと思います、それ以上にそのスタイルは視覚的に特徴的なので映像作品にも取り上げられることがあります。
ですが一般の自動車に比べると出番はあまりありません。(あ、でも過去にブログで取り上げたシンゴジラなんていう例もありましたね)もちろん、工事現場や建築現場のシーンで画面に出てくることはしばしばあるのですが、キャラクター性のある動きやアクションの題材として描かれることは少ないように思います。
例えば、バック・トゥ・ザ・フユ―チャーで活躍するデロリアンやマッド・マックスで狂暴的な走りを見せるインターセプターなど主人公の相棒的な位置を占める車は有名ですが、そういった主役級の働きを見せる重機はあまりないと思うのです、が・・・。
過去にありました!重機が主役の映画。でも悪役なんです。
“殺人ブルドーザー”(1974)全くタイトル通りの映画です、意思を持ったブルドーザーCAT D9が人を襲うんですね。原題は“KILLDOZER”、そのままです、素敵ですよね。 テンポとアイデア等奇妙な風合いのある作品で熱心なファンが存在しているようです。
そしてクライマックスでは人間が駆るショベルと対決します、昔のロボット物のアニメみたいな構図がどこか素朴で、2台の重機の対決シーンを横からとらえたアングルは40年以上前の恐竜図鑑に描かれていたティラノサウルス対トリケラトプスによく似ています。
※あくまでイメージです。実際の映像とは異なります。
但しユンボのアームやブーム等はワイヤーと滑車で動く古いタイプ(ケーブル式ローディングショベル NORTEWEST 80D)でした。(何せ、1974年製、昭和中期の映画です。中京重機のベテランメカニックに見てもらったところ、当時の思い出話をたくさん聞かせてもらえました。)なので少し苦戦していました。操縦方法を現在と違う方式で何本もあるレバーを前にオペレーターも大変そうです。
中京重機に声をかけてくれたら秒でノックアウトできそうな機械お売りできるのですが、ちょうど今いい機械在庫してますし。
自動車解体仕様なら早く決着がつくかもしれません。
その結果は、作品を見てみてくださいね。(2020年にDVDがリリースされているとのこと。)
話は脇道にそれるのですが、昭和のまだ衛星放送や配信がない時代はテレビで洋画が流れることが多かったようです。お昼の時間帯や日曜の午後や深夜等の放映枠では個性的な比較的規模の小さな作品が中心に扱われていました。枠毎に固定ファンもついていたと聞いたことがあります。そんな枠では、このようなスリラーが放映されることもあり、奇妙なプロットの作品群が紹介されていました。 “殺人ブルドーザー”もその中の一つかもしれません、と感じていたのですが、なんとこの”殺人ブルドーザー”正月のゴールデンタイムに放送していたようなのです、すごいですね昭和。
重機が出てくる映画となると、やはりトランスフォーマーシリーズでしょうか?乗り物に変身するロボット生命体トランスフォーマーが活躍する乗り物好きにはたまらないシリーズで、スケールの大きな破壊や騒乱、動き回るカメラアングルと見せ場の連続等流石マイケル・ベイさんが手がけたフランチャイズです。1作目“トランスフォーマー”(2007)では地雷除去車が変形するボーンクラッシャーが登場します。カーチェイスに絡ませたアクションの見せ方が斬新でした。
2作目の“リベンジ”(2008)では重機が大活躍!序盤から巨大な油圧ショベルが変形するデモリッシャーが登場して序盤の導入部で重要な働きを見せてくれました。そして中盤になるとミキサー車/油圧ショベル/ホイールローダー/ブルドーザー/ダンプカー等が合体してデバステーターという巨大なロボットに変形します。ダンプカーがアーティキュレート式というあたりが洋画っぽいです。作中では所謂中ボスクラスとして迫力がある活躍をみせます、悪者陣営ディセプコンの一員ですが。・・・悪役が続きますね。当然、実在しないロボットの動きをCGで表現するわけですが視覚効果が年々進化していた勢いが実感できます。
4作目“最後の騎士王”(2017)になるとトレンチという名前のCAT製油圧ショベルに変形するとトランスフォーマーが出てきます、短い時間でしたがしっかりと変形シーンを見せてくれました。そして彼は善玉オートボットの一員です、うれしかったですね。
他にはやはりSFになってしまうのですが、“アバター”(2009)にもブルドーザー等が出てきていました。ジェームズキャメロン監督による架空の機械の描写は監督の作品を見る上での魅力の一つです。過酷な気候の惑星をICT建機が開発している描写にとても説得力がありました。・・・ここでもストーリー上は悪役でしたね。
ロボット×重機はエンタメと相性が良いみたいです。
さて、中京重機は環境機械に力を注いでいる中古重機の商社です。環境機械(できれば自走式か牽引式)の活躍している映画がないかなあと探していたら、ありました!
マーベルキャラクター、デッドプールが活躍する2作目“デッドプール2”です。FOXのX-menの流れを汲むこのシリーズ、今年の夏、マーベルヒーロー?の彼が活躍する最新作“デッドプール&ウルヴァリン”も公開されますね。人気者の彼ですが、さて、環境機械はどんな見せ場があったのでしょうか?・・結果からすると、デッドプールシリーズらしい活躍でしたね、弊社的にはコメントしづらいかなりハードな内容でしたが。
同様な描写は“ファーゴ”(1996)でもありました。コーエン兄弟らしいブラックコメディ作品で、映画が好きな方たちのあいだでも人気の作品です。どうしてもブラックコメディと破砕機が出会うと不穏な結末に導かれてしまいますね。 ですがこの破砕機、作品を語る上でアイコニックな存在になってなかなかの人気だとか。
思い返すとSF・ヒーロージャンルでの多いような気がする重機たち。ですがより現実的な描写がされる作品にも出ていたりします。たとえば007の“スカイフォ-ル”(2012)ではダニエルクレイグがジェームズ・ボンドが列車の上でCATの油圧ショベルを操作します。サムメンデス監督という事で自分の中の衰えや葛藤と闘うという面が強い作品でもあるのですが、油圧ショベルのシーンはさすがアクション映画!という見どころもあり、効果的な導入部として一役買っていると思います。
至る所で利用されている乗用車等にくらべて、重機は登場シーンが工事現場などに限られてしまうことが多いので登場に必然性を持たせるのが難しいかもしれません。それに乗用車が運転ぶりにキャラクター性がつけやすい(運転には人柄が表れるていいますし。)のに比べて重機は走行速度も遅く.荒い運転や丁寧な運転の差が回りの物を破壊する描写などに限定されやすいということもあるでしょう。ですが重機の種類ごとに独特なアクションがあるので、そこに対して演技プランを提案できる演出家が扱ったら面白い画が撮れるのかもしれませんね。
まあ、そのあたりのことはまた今度ということで如何でしょうか?
映画の中で重機は様々な役割をもって登場することが多いですが、案外悪役が多いです。
N.N.
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